選挙あれこれ(比例代表選挙)

賢パパ

2009年08月30日 03:28

さて、いよいよ今日は衆議院議員選挙の投票日となりました。

誰が当選してどの党がどのくらいの議席を獲得するのかは「神のみぞ知る」ところですが有権者の皆さんは棄権することなく投票に行きましょうね。

前回は小選挙区選挙について書きましたが衆議院議員の定数を選出するためには小選挙区で選ばれた300人の他に比例代表選挙によって180人が選ばれます。

この比例代表選挙というのがなかなかややこしくて賢パパもいまだに完全には理解できていません。
従ってこれから紹介するのは少々心細い説明になりますが、まぁ大体こんなものかと言う程度にとどめておいていただきたいと思います。

さて、その比例代表選挙ですが一口に比例代表選挙と言いますけれども細かい点を見るといくつかの種類に分けられるようですがここでは今回の衆議院議員選挙にあてはめて考えてみましょう。

いくつかの種類があるうちでも今回の選挙は「単純拘束名簿式」比例代表制を採用しています。
これは各政党の候補者名簿に記載された候補者に順番がつけられている形式となり、その政党の得票数に応じて議席の配分がありますが順番の上の人から当選が決まって行く事になります。
これは北関東ブロックにおける自民党の立候補者名簿です。



候補者の名前の左側の数字が名簿順位です。

これを見て「おや?」と思われた方はいませんか?
そうなんです、順位1位一名の方の下には2位がずらりと並んでいます。
これが今回行なわれる「小選挙区比例代表併用性」の特徴の一つなんですねぇ。
つまり、小選挙区と比例区の両方に立候補する候補者に限って同じ順位の複数の候補者がいても構わないと定められているのです。

だから良く見ると一位の方は小選挙区には立候補していなくて比例選挙のみに出ているんです。


もしもこの名簿順位1位の方が小選挙区にも立候補していたりするとこんな事もあるんです。


じゃーん、順位の1位がずらりと並んでいます。

ではなぜこんなややこしい順位のつけ方をしているのかと言いますと・・・・
結局は小選挙区の得票を考慮しての事なんですねぇ。
例えば○明党のように小選挙区で戦っても絶対に(と言う表現は公明党支持者からクレームが出そうですが)当選は無理でも比例ブロックなら確実に何人かの当選者が見込める政党は小選挙区は初めから捨ててしまって比例区での確実な得票を目指します。

その場合は同一順位に複数名の候補者名を書く事が出来ませんから名簿順位は1位、2位3位と各順位一人ずつという事になり、当選は名簿順位の上位者からという事になります。

この場合は名簿順位が絶対で順位の上にいる人から当選者が決まりますから問題はありませんがややこしいのは同じ順位に複数人の候補者が並ぶ重複立候補者の当選を決める時です。

ここでクローズアップされるのが皆さんも何度か耳にした事がある「惜敗率」と言うやつです。

選挙名簿順位に同じ順位の候補者が複数人いる時は「惜敗率」で当選者を決めると公職選挙法で定められているんですねぇ。

この「惜敗率」の計算は次のような式によって行われます。

すなわち落選した選挙区における当選者の得票で落選者の得票を割ります。

例えば落選候補の得票が4万票あった選挙区における当選者の得票が5万票だったとしたら惜敗率は80%と言う事になり、惜敗率の数字が大きい候補者ほど優先的に当選権を得る事が出来るのです。

だから、選挙区では勝てそうもなくても比例順位が1位ならば惜敗率での復活当選を狙って運動にも熱が入ります。

あとは、重複立候補者の場合は小選挙区での得票数が供託金没収ラインの10%に届かない時は比例名簿から除外されるなんて決まりもあるようですがそこまで詳しくは知らなくても大丈夫だと思います。

こんな事を頭に置いて今日の選挙で投票する候補者を決めたら天気が悪くならないうちになるべく早く投票に行って来ましょうねぇ。

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